2022年7月28日に専攻医向けレクチャーが開催されました。

 2022年7月28日に、菅家 智史先生(福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座並びに同院総合診療医センター 講師)より「行動変容」をテーマにご講義いただきました。

 まず前提として、行動変容は医療者が「させる」ものではなく、患者さんが変化させるのを「促進・加速」共同作業であると教えていただきました。患者さんの準備が整っていないのに医学的知識などを押し付けたり、間違いを指摘(例えば喫煙や飲酒など)するなどの行為は逆効果であり、如何に患者さんの自己効力感を高め、行動変容をしていくのかのプロセスについて学びました。

 重要なのは患者さんとの信頼関係の構築であり、行動変容ステージの段階に沿って対応を変えていくことが必要です。例えば、前熟考期の場合には前述のように下手にアドバイスはせず受容的な態度で対応すること、熟考期になってくると患者さんには両価性が出てくる(例.痩せないといけないけど、食べてしまう)ので、その場合には好ましい話題だけ(例.では痩せたいこと)を拾い上げることなどの技術を教えていただきました。
 
 実際にロールプレイの時間があり、習った技術を早速応用しようと思いましたがなかなかうまくいかず、今後しっかりと反芻しながら自分のものにしていこうと思います。
 
 末文ですが、菅家 智史先生、お忙しい中貴重なご講義をいただきまして誠にありがとうございました。今後の診療に大いに活用させたいと思います。

 次回の専攻医レクチャーは、加藤 光樹先生(まどかファミリークリニック 院長)をお招きし、「不定愁訴」についてご講義をいただく予定です。

文責:堀之内泰雄